カツアバはアマゾン川流域を中心に自生している生命力の強い植物で、コカノキ科に分類されます。オレンジ色や黄色の花が咲き、実は小さい楕円形で濃い黄色をしています。アマゾン川流域やその周辺地域でで自生しているのを見ることができます。ブラジルで一般的にカツアバの名前で流通している植物が何種類かありますが、主に薬用として用いられているのは『大きなカツアバと小さなカツアバ』と呼ばれる種類です。ブラジルではこれら二種類のカツアバが薬用ハーブとして利用されています。
ブラジルでは、カツアバは媚薬として長年利用されてきました。樹皮を煎じたお茶が、記憶力の低下、性的能力の虚弱に用いられています。現在では、カツアバの樹皮をつかったサプリメントなども販売されていますが、科学的にはまだカツアバの媚薬としての効果の根拠は証明されていません。
カツアバは媚薬として民間伝承的に利用されてきました。カツアバの特質を最初に発見したのは、ブラジルのトゥピ族と言われており、トゥビ族にはカツアバの効能を称賛する歌が数多く伝承されています。何百年も前からお茶などにして飲む風習が部族の中で伝承されていたそうで、媚薬として利用されてきた長い歴史があります。
ブラジルには、『父が60才になって生まれた子供は彼の子供だが、60才を超えてから生まれた子供はカツアバの子供だ』という言い伝えがあるほどです。
発見されているカツアバ含有の有効成分としては、アルカロイド、タンニン、芳香性オイル類、脂肪性レジン類、フィトステロール、シクロリグナン、セキテルペン、フラボノイド、ステロールなどがあります。カツアバはコカノキ科に分類され、コカノキ科にはコカインの原料となる植物もありますが、カツアバには活性コカインアルカロイドは含まれていません。
米国のハーバリストやヨーロッパのハーブ医療でも、カツアバの効能には定評があり、イギリスの薬草研究家であるマイケル.バン.ストラッテン氏によると、カツアバは媚薬作用を持ち、男性だけでなく、女性にも効果があると書かれており、更に、長期にわたり使用しても副作用の事例がないと書かれています。カツアバに関する唯一の副作用は、夜エロティックな夢を見ること、そして性欲が高まることであるとか..。カツアバの媚薬効果の科学的根拠は未だ発見されていませんが、以上のような理由からカツアバの媚薬としての人気は男女を問わずに高まり、製品の数も増え続けているようです。日本でも輸入サプリメントなどの形で入手可能なようです。 |